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マーケティングとは

マーケティングという言葉を良く耳にしますが、マーケティングとはどういう意味なのでしょうか。
スペルは “Marketing” – “Market”を“ing”(動かす、あるいは創りだす)するということですね。

日本マーケティング協会によると


「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、
公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である」

と定義しています。

いかにも日本的な「グローバルな視野」とか「公正な競争」という優等生的な文言が並んでいますが、要約すると

「企業などの組織が顧客価値を生み出すための総合的な活動」

ということになります。

マーケティングというと、広告・宣伝や販売等の売買に関する領域と捉えがちですが、広告・宣伝をする製品がなければ、成り立ちません。
その製品を作るにあたってはどういう製品を作れば顧客価値を生み出すことができるのか、すなわち良く売れるだろうかということについて配慮されるべき点においても、製品を作る(製造)工程もマーケティング活動の一環といえるのです。


◆モノづくりに大切なこと

製品づくりで最も大切なのは、顧客の欲求に応えるかたちで企画することです。これはマーケティングの基本理念の一つである「顧客志向」を反映したものです。
アメリカ大手化粧品 レブロンのチャールズ・レブソンはこう言ったそうです。


「工場では化粧品を作る。店舗では希望を売る」

女性は化粧品は使うが、化粧品を買うわけではない。レブロンが顧客に提供しているのは
化粧品というモノではなく、自分を美しく見せるという満足感と、その美しさを魅力的に作り上げてみせますという付加価値を売っているのです。

レブロンは化粧品会社、というのは顧客志向マーケティングの観点からは誤っています。
化粧品というハードとして価値を提供しているのではなく、化粧品をを利用することによって、美しくなりたいというソフトとしての価値を提供しているからです。


◆マーケティングの究極の目標

製品が売れるために不可欠なものは顧客から支持されることです。それもできるだけ多くの支持を獲得することが大切です。
支持がなければ製品は価値に転化できません。それでは、売れない時には強引にでも売るべきでしょうか。

経営学者であるピーター・ドラッガーはこう言っています。


「マーケティングは顧客からスタートする。
すなわち現実、欲求、価値からスタートする。
我々は何を売りたいか、ではなく、顧客は何を買いたいのか、を問う。
“我々の製品やサービスでできることはこれである”、ではなく
“顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足はこれである”と言えなければならない。」

“マーケティングの理想は販売を不要にすること”とドラッガーは説いています。

顧客は何を買いたいかを優先する。顧客は自らの欲求をどのような効用によって、充足させることを求めているかを捉え、それを製品化するのです。
このようにして企画された製品はすでに顧客の欲求が織り込まれているため、あえて売ろうとしなくても売られていきます。


◆カスタマーリレーションシップ(CRM)

顧客から多くの支持を獲得しても、現代のマーケットでは不十分です。
マーケティング学者のフィリップ ・コトラーはこう言っています。


「従来のマーケティング理論と実践においては、いかに新しい顧客を引き付けるかに焦点が宛てられていた。
しかし今日では、現在の顧客を維持して、永続的な関係を構築することにマーケティング活動のウェートがかけられるようになっている。」

以前は市場が成長している段階であったために新しい顧客次から次へと現れるために顧客の獲得に重きが置かれていました。
しかし、今日では不況下、飽和化など競争が激化している市場において、新規顧客を獲得するコストは上昇しており、既存顧客をつなぎとめる費用の5〜7倍かかると言われています。
また、企業は一人の顧客を失うと、販売件数が一件減るだけでなく、その顧客が生涯買い続けてくれれば、得られたであろう売上を失うことにも気付きました。

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