PowerBIの活用、個別具体の課題を解消する情報は存在しない
- PowerBI運用スキル
- ダッシュボード構築
- データ一元管理
- 導入事例の概要
- 多様なネットワークサービスを提供している企業。顧客に対する高度なITソリューションを提供する一方で、顧客データがまとまっておらず膨大なデータを管理・活用するための基盤整備が課題でした。顧客データを一元管理しサービスの品質向上を目指すため、内製でPower BI を活用した顧客管理基盤の構築に着手することとなり、当社が導入支援を行いました。
Contents
課題 わからないことがわからない状態からのスタート
Power BI の知識が浅かったクライアントは、ダッシュボード作成の具体的な進め方についての不安を抱えており「わからないことがわからない」状態からのスタートでした。
プロセス① 通常のプログラムでは解決できなかった
当初、「ダッシュボードの作り方が知りたい」というリクエストを受けて、ハンズオン形式のレクチャーを提供しました。(通常プログラムの内容:PowerBIとは / データソース設定 / Power Queryの操作 / フィルター・カード・グラフの作成 など)
しかし、進行中に「そこが知りたいのではない」との反応が見られました。知りたかったのはどのあたりなのか、再度詳細にヒアリングした結果、実際には「ダッシュボードを踏まえた上での基盤全体の構築や運用方法」に関心があることが判明しました。クライアントもそれを明確に言語化できなかったため、私たちは継続的に傾聴し、ニーズの深掘りを進めていきました。
プロセス② 即、オーダーメイドプログラムを作成
一般的には手元にある教育プログラムで対応することが多い中、私たちはクライアントのニーズをしっかり理解し、専用のオーダーメイドプログラムをゼロから作成しました。レクチャーのゴールを「実施すること」ではなく「クライアントの真の課題解決」に置いているからこそ、実行できたことです。このように「何がわからないのかわからない」という状態に寄り添い、共に探る姿勢でサポートを行っています。
成果 計3時間のレクチャーで自走可能に
クライアント担当者は、Power BI を使ったダッシュボード構築スキルを習得し、社内での運用基盤の構築に成功しました。また、データの自動更新や運用環境についての知識も深まったことで、データ基盤の安定した管理が可能となりました。
今回の支援を通じて、クライアントはダッシュボードの作成だけでなく、Power BI を活用したデータ基盤の一元管理と運用体制の強化にもつながり、データドリブンな意思決定を社内でスムーズに実現するための第一歩を踏み出しました。
まとめ 「何がわからないかわからない」からのスタートに「共創」が効く
私たち分析屋の支援の特徴は、クライアントの「真の課題解決」をゴールとし、共にゴールを探る「共創」の姿勢にあります。これは、相手の本質的なニーズを理解し努める「おもてなし」の精神そのものであり、型にはまった教育や一般的な解決策を提供するのではなく、顧客と共に本質的な解決策を見出していくプロセスです。
特にデータ分析の分野では、クライアント自身も何がわからないかを把握できない「解像度の低い」状態からスタートすることが少なくありません。こうした状況でこそ、顧客と共に考え、目的を探る「共創」が不可欠となります。解像度の高さは主に「広さ」と「深さ」で構成されますが、ネット記事・書籍・セミナー・生成AI・コンサルティングなどで「広さ」のある知識は獲得しやすい一方、個別具体の課題に応じた「深さ」を持つ専門家は限られており、ネットや書籍だけでは解消が難しいのが現状です。
分析屋はこれまで、多くの企業のデータ分析における実務に対応してきた実績があり、豊富な「深さ」の知見を蓄積しています。そのため外部情報で満たされなかった課題も、私たちとの共創によって解決できる可能性があります。今後も、企業がデータを正しく活用し、的確な意思決定を行えるよう、共創によるおもてなしの支援を続けてまいります。